シンポジウム5「知覚障害のあるこどもの足の取り組み」

2月10日(土)シンポジウム5「知覚障害のあるこどもの足の取り組み」

座長 藤井 敏男(佐賀整肢学園 こども発達医療センター 整形外科 顧問)
「小児の足変形とフットケア」
基調講演/座長 井上 敏生(福岡歯科大学 総合医学講座 整形外科学分野 教授)

シンポジスト
「新規フットリスクスコア(FR score)は二分脊椎の足底トラブルを予測できるか?」
下川 尚子(佐賀大学医学部附属病院 脳神経外科 病院講師)
「知覚障害のあるこどもの足の整形外科的手術治療」
山口 徹(福岡市立こども病院 整形・脊椎外科(整形))
「こどもの装具」
安河内 大(株式会社有薗製作所)
「知覚障害のあるこどもの足への看護介入」
長田 華世子(福岡市立こども病院 皮膚・排泄ケア認定看護師)

「小児の足変形とフットケア」

井上 敏生(福岡歯科大学 整形外科)

小児の足変形は、先天性の形成障害によるもの、全身疾患に伴うもの、麻痺によるもの、成長障害によるもの、および特発性のものに大きく分けられます。足部内反変形の原因としては、先天性内反足のように特発性のもの、脳性麻痺や二分脊椎など麻痺が原因となるもの、先天性多発性関節拘縮症のような全身疾患に伴うものなどがあり、治療を行う上で、しっかり診断しておくことが大事です。一方、足部外反変形の原因としては、歩行獲得直後の荷重時のみに見られる発達上の自然経過、全身性の関節弛緩によるもの、先天性垂直距骨などがあります。二分脊椎でも麻痺のレベルにより外反踵足変形となるものがあり、しばしば拘縮が生じます。また、外傷による成長障害によるもの、足根骨癒合症のように思春期に疼痛とともに生じるものなどがあります。

小児の足の治療はまず保存的治療から始めることが一般的です。先天性内反足や垂直距骨のように拘縮を伴う足部変形は、新生時期にキャストによる矯正を開始しますので、キャストによる皮膚障害には十分注意が必要です。一度に矯正をしすぎないことや皮膚障害を起こさないようなキャストの巻き方が重要となります。特に、二分脊椎のように知覚障害のある足は、疼痛を感じないために十分注意が必要です。また、脳性麻痺のように不随意の緊張が起こる足でキャストを巻く場合には緊張の低下する肢位で巻くことが大事です。扁平足の矯正にアーチサポートを用いる場合も、痛がるのを無理に履かせると皮膚障害の原因となります。小児のフットケアを考えなければならないのは、キャストや装具による治療を行う場合と、履物を選ぶあるいは作る場合ですが、その子の足が痛みを感じることができるかどうか、また疼痛を感じたときに疼痛を逃がすような動作を随意にできるかどうかを念頭におくことが大事です。

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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