シンポジウム14「災害と下肢のケア:エコノミークラス症候群、静脈血栓症を防げ。 我々医療従事者にできること」

2月11日(日)シンポジウム14「災害と下肢のケア:エコノミークラス症候群、静脈血栓症を防げ。我々医療従事者にできること」

座長 高瀬 信弥(福島県立医科大学 心臓血管外科 講師)
「災害における静脈血栓塞栓症予防:日本静脈学会の活動」
基調講演/座長 孟 真(横浜南共済病院 心臓血管外科 部長)

シンポジスト
「九州北部豪雨における静脈血栓塞栓症予防活動と今後の課題について」
岩田 英理子(JCHO南海医療センター 心臓血管外科 部長)
「巨大災害におけるVTE予防について医療関係者ができること」
榛沢 和彦(新潟大学 呼吸循環外科 講師)
「災害用弾性ストッキング協会の活動について」
山下 竜一(災害用弾性ストッキングの会 事務局長)
星野 祐二(福岡山王病院 血管外科 部長)

「災害における静脈血栓塞栓症予防:日本静脈学会の活動」

孟 真
(横浜南共済病院心臓血管外科、日本静脈学会 災害対策委員会、日本静脈学会 弾性ストッキングコンダクター養成委員会)

東日本大震災、熊本震災、九州豪雨災害など災害時に、日本静脈学会ではVTE啓発・広報、予防、スクリーニング活動を行ってきた。深部静脈血栓症(DVT)、肺塞栓症(PE)全体のエビデンス提示し、さらの日本静脈学会災害対策委員会、弾性ストッキングコンダクター養成委員会の活動を報告する。災害VTE、旅行者VTE、周術期VTEのスクリーニングでのDVTの頻度はそれぞれ10%(熊本震災ハイリスク患者)、10%、10-80%(手術により異なる)とされ、肺塞栓症は1万人当たり、0.84人(熊本震災)、0.05人、5人と報告され災害によるVTEのリスクは旅行者VTEと周術期VTEの中間と考えられる。このため予防活動は啓発、下肢運動とハイリスク患者に周術期VTE予防用弾性ストッキングの理学的予防が中心となる。熊本震災ではPEがマスコミ、学会声明の啓発活動後に急速に減少しており、啓発活動がVTE予防に最も効果的である可能性が高い。弾性ストッキングは主に企業寄付(熊本震災:27187足)のもと静脈学会が仲介を行い現地に配布してきた。現在は全国で備蓄も行っている。また企業寄附のみに頼る構造を改変すべく行政への働きかけも企業団体と行っている。スクリーニング活動は検査技師と協働して熟練したチーム中心に弾性ストッキングの配布と合わせて施行してきており、熊本震災で集積した詳細なデータの解析が求められている。今後、医療者として冷静な判断のもと、どんな活動が被災者のためになる考察し、支援の枠組み・マニュアルの作成中である。

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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