シンポジウム1「看護師だからできるフットケアの世界」

2月9日(金)シンポジウム1「看護師だからできるフットケアの世界」

座長 遠藤 將光(金沢医療センター 心臓血管外科 部長)
基調講演/座長 西田 壽代(足のナースクリニック代表)
シンポジスト
内藤 亜由美(藤沢市民病院 創傷治癒センター 専門主査)
丹波 光子(杏林大学附属病院 看護部 師長)

「フットケア・難治性創傷管理において医師から望むこと」
市岡 滋(埼玉医科大学 形成外科 教授)

「看護師だからできるフットケアの世界」

西田 壽代(足のナースクリニック代表)

看護師が実施するフットケアは、足病変発生や重症化を含む予防を主としたケアであると、多くのフットケアに携わる看護師は認識しているように見受けられる。医療の世界で行うフットケアは、診療報酬の算定ができる分野、すなわち糖尿病で合併症がある、人工透析を受けている、リンパ浮腫がある等に注目が集まり、重点がおかれる。

しかし、その分野でもまだ十分行き届いたケアがなされているとは言い難い。実は他にも、疾患や治療にまつわるフットケアの視点でいれば、例えば抗がん剤投与を受けている、もしくは受ける前後の患者、そして他にも、介護予防といった高齢者看護や在宅看護の視点、健全な歩行をはぐくむといった小児看護の視点、足元に目がいき届かない妊産婦のケアの一環としての母性看護の視点、心の開示や安定性を目的とした精神看護の視点などから実施されるフットケアも、看護が担う分野といっていいだろう。

このように、多岐にわたり足のケアは必要と考えられるが、ケアを提供する看護師をはじめとした医療者の認識は、まだ薄いといえる。同様に、足の状態に困っても、病院にかかったほうがいいのか、かかったとしても、解決に向けた治療やケアが可能なのか、患者も判断に困る場合が多い。

それらを解消していくためには、疾患によって区切られたケアの提供ではなく、足から全身を守るという視点に、私たち医療従事者がシフトしていくことがまずは求められる。治療はいまだ疾患や臓器別に専門的対応がなれることが多いが、ケアについては、そういった明確な区切りなくかかわるものだからである。だからこそ看護師にできるフットケアは、大きな役割を担い、かつ可能性を秘めているといえるのである。

今回のシンポジウムが、閉鎖的で限定的なものから、継続的で開かれたケアに移行していくひとつのきっかけになれば幸いである。

※本ページの使用画像はイメージです(過去の学会風景より)

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